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 世の中が複雑になっている現在、子育てについては誰もが悩みを持っていると思います。平成13年11月13日の郡P生活指導研修会で講演した伊藤幸弘先生の「最高の出会いが子供を変える」には、そのヒントがあると思いました。まず、伊藤幸弘先生の経歴から紹介いたします。昭和27年神奈川県平塚市生まれ、高校中退後構成員15000人の暴走族「相州連合」の二代目総長を経て、自動車修理工場に勤務の傍ら非行に走る少年少女とその親たちのカウンセリング活動を続けた。NHKほかテレビ各局などでその活動ドキュメントが放送され、全国から問い合わせが殺到し、青少年育成コーディネーターとして独立を決意し現在に至る。ちなみに、以前お正月元旦に河口湖にやって来た暴走族の元旦集会を作った人が伊藤先生ということである。何のために集まるかと言うと「今年もいい走りができますように」と願いを込めて来ていたのだという。
 講演では、まず初めにビデオを観ました。登校拒否の一人の少年が伊藤先生の所にやって来た時の話でした。先生は、まず少年を自分がお世話になった自動車修理工場に勤務させました。伊藤先生が言うことには、大切なのは後戻りしないように仕事に行かせることだという。たとえ給料が7万円であっても、人は普通に暮らせることができることが大切であるということだ。普通に暮らすことができないから非行に走ると言うことです。ある日少年は、バンドをしたいと先生に相談してきました。先生はバンドを結成するメンバーを集めてくれました。少年は、途中横道にそれながらも10ヶ月後コンサートを開くことができました。途中脱落しそうになりながらも最後までやり遂げたことで、少年は少し自信をもつことができました。人は一人では何もできないが多くの人の協力により何かを成し遂げることができることを知ったのです。他人と接するのに壁を作らないことが大切であることを知ったのです。
 子供を育てる上で大切なのは、スキンシップです。0才から4才までは保護の時期では、抱っことおんぶが大切な時期です。幼児期にふれあいの少ない子は、やがて自分に自信がない子になってしまい、自分の生き方ができなくなってしまうのです。子供が悪くなる原因は、親のストレスです。親のストレスにより子供に体罰を与える。親の言うことを聞く子が良い子で、親の言うことを聞かない子が悪い子という誤った理論により、とかく親の枠の中で育ててしまう。多くの親は子供の前にレールを敷いてしまう。それでは自主性が無くなると言うことです。
 親の愛情が基本で、親から愛されないと誰も信用しなくなります。親の勝手・親の都合で育てられた子供は、言い換えれば異常に寂しい親に育てられた子供は、外で悪さをすると言う事です。特に、子供が高学年になった親は、子供が横道に反れそうになったら、まず保護からやり直すことが大切であり、子供の話を100%聞ける環境が大切ということです。
 子供にとっての最高の出会いは、実は親だったのです。子供にとって、最高の出会いとなるよう良き理解者となりたいものです。




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