河口湖だより




河口湖だより令和4年12月号


陽だまりの恋しい季節となりました。この原稿は十一月初旬に書いていますが、コロナ禍に入り、まもなく三年が経とうとしています。富士河口湖練成道場では、来年三月度まで練成会は中止の予定です。練成会再開の見通しは立っていませんが、自然と共に生きる信仰運動の中に神性開発の原点があることを信じて、さらに精進努力して邁進してまいります。

富士河口湖道場の目前には冠雪して真っ白な霊峰富士が秋の青空の下に雄大な姿を見せて、観光客の目を楽しませています。秋の深まりと共に富士河口湖町では、昼間と朝夕の気温の温度差が一〇度以上もあるため、道場員たちは体調管理に気をつけながら献労に頑張っています。

境内地の落葉樹の葉も真っ赤に染まり、紅葉真っ盛りです。その美しい景観を眺めながら道場員たちは、菜園管理に日々励んでいます。イモ類などの秋野菜の収穫を終えてから、来春に向けてのタマネギの苗の植え付けを行って、一連の菜園作業が終了しました。この一年間お世話になった菜園に感謝の気持ちを込めて作業を行い、そして厳しい冬を迎えます。

今年はこの菜園に作付けした全ての野菜がよく育ち豊作となり、多くの恵みをいただきました。道場員たちは、毎日のように菜園に足を運んで、作付けした野菜の様子を私に知らせてくれました。そして報告を受けた私までうれしくなりました。菜園は野菜だけでなく、道場員の心まで豊かに育んでくれたと思います。この事を通して、自然は自然を教えてくれ人の心まで豊かに育ててくれることを実感しました。

先日は、境内地に聳える古木の渋柿の実を収穫して、皮をむいて吊し柿にしました。これから年末年始にかけて道場を訪れる方々に、おいしい干し柿 を召しあがっていただけると思い楽しみにしています。また富士河口湖道場では、まきストーブを使用していますが、燃料としてまきを使用するため、道場員たちは近隣の山々の所有者から許可を得て運び込んだ木をまきの長さに切り、おのを使ってまき割りをしています。そして集中してまき割りをする事によって、集中力が養われます。これまでたくさんの道場職員や研修生たちが、まき割りを経験していかれました。これらの作業によって、近隣に住まわれる地元の方々とも交流が深まって、今日の富士河口湖道場が存在している事を実感致します。





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