河口湖だより




河口湖だより平成29年11月号

合掌、ありがとうございます。秋も深まってまいりました。十月初旬霊峰富士山も冠雪の時節となり、富士山は五合目から、周囲の山々も頂上付近から秋の紅葉が始まりました。富士河口湖は秋の模様替え一色となり、多くの観光客で最も賑あう季節となりました。登山道路には、かごを背負った人々が数多く見られ、キノコ狩りを楽しむ人々に出会います。富士河口湖道場では、自然体験の一環として、天上山の登山遊歩道補修整備に久しぶりに取り組みました。八年前に約三キロに渡って登山遊歩道作りに着手して、河口湖町から善行表彰された山道でしたが、猪など動物に侵蝕され、土が流れたりして痛みが目立つようになっていましたので、自然体験練成会を中心として、全行程を手直し致しました。土止めの材木や杭は、全て栗の木に取り替えましたので、今後十年以上は大丈夫です。栗の木は、以前は鉄道の枕木などに使用され、薪には不向きですが、長年経っても腐植しないという得点があります。今回、工事期間は長くなりましたが、全行程全てを栗の木で仕上げることが出来ました。栗の木は現地調達ですが、新しい立木を伐採するのではなく、深林で古木となって倒木したものを使用致しました。携わった練成員や道場員も感慨深く、十月の自然体験練成会で、無事に終えることが出来ました。道場では、薪作りなどの冬支度と共に、約四〇アールの広大な菜園で、秋野菜の作付け・収穫が盛んに行われています。今年は特に有機肥料を使用した栽培に力を入れて取り組んでいます。大量の堆肥は、カブト虫の幼虫やミミズが、チップや生ゴミを分解して作ってくれた堆肥です。十月の自然体験練成会では、山の管理作業と共に、来年六〜七月に収穫するタマネギ苗の植え付けが行われました。十一月の自然体験は、自転車で富士五湖巡りを行う予定です。富士五湖全体で約百キロの自転車ロードは、紅葉の景色に包まれて、いのちが蘇る思いが致します。素晴らしい自然環境に包まれた河口湖道場ならではの、練成会に皆様のお越しを心からお待ち申し上げます。


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