河口湖だより






総務  岩本 

秋もいよいよ深まって霊峰富士山にも十月十一日、初冠雪が見られ、一気に麓の山々が紅葉に染まってまいりました。同時に此処河口湖道場の境内地でも冬支度に拍車がかかります。花壇に美しい彩りを添えていたマリーゴールドなどの夏花は整理され、冬花のパンジーやビオラに植え替えされ、花株の間には、来春に咲かせるチューリップの球根が植え付けられます。道場の菜園では、白菜や大根が収穫期となり、食卓を賑わせています。そしてこの時期には、来年初夏に収穫する、タマネギの苗が植え付けられています。このように四季の移り変わりを考えながら、四季相応の苗を植え付けたり、種を蒔いたりすることが非常に楽しく感じられるこの頃です。在る時は失敗したりすることもありますが、先を読んで手をかける心の中では、いつも大成功と思って行動しています。研修生や道場員もこのような献労の中で育まれて行くのです。山から木を切り出し、額に汗して薪を割る光景が見られますが、今現在割っている薪は、来年再来年の薪として使用されるものです。行動してすぐに結果として表れるものもあれば、何ヶ月後に結果として表れるものもあり、山に植林などの場合には、半世紀を経て結果が現れる。自然界では、このような時間的サイクルを繰り返しながら、今日の豊かな生活が与えられていることを思う時、今自分たちがどんな種を蒔き、子孫に何を残すことが出来るか、考えさせられます。先を見越して花を植え、畑を耕し種を蒔き、山から木を切り出して植樹する。先人達が繰り返しながら残してくれた自然の恵み、神の恵みに感謝しつつ、道場では、毎日無我献身の献労が続けられています。素晴らしい大自然に恵まれた河口湖練成道場では、年末年始に恒例の新春練成会が多彩のゲスト講師をお招きして、盛大に開催されます。新年を輝く一年とするためにどうぞご参加下さい。皆様のお越しを道場員一同、道場を浄め尽くして心からお持ち申し上げます。


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山口悌治講師の「万葉の世界と精神」(前編)を拝読して

 全く久しぶりに拝読しました。そこに書かれている先生の御実感を拝読しました。もう、五十年も昔のことです。私も先生と同じような実感を持ったことがあるのです。自分一人で行ってまいりました。そうしたところ、そのありさまは目が覆いたくなるほどの変わりようで、御陵をめぐる堀の水はかれて、何か家庭の捨てものが散らかっており、ああこれは、おそらく、国からの予算が取れなくなっている結果ではあるまいかと直感しました。幾久しく御陵をお護りしたいものと、切に思ったものです。この御本について、大聖師谷口雅春先生の尊い推薦文が書かれておられます。

本部講師 宮本 十郎

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