河口湖だより






平成26年7月

手をかける心の中に神の愛

 

 新緑鮮やかな若葉の季節となりました。全国的に梅雨入りとなったことで、雨も多くなっていますが、自然界では生命が萌え立つ時節です。特に、高地に属する富士河口湖は、春と夏と秋が一遍に来るという感じです。紫陽花の花がこれから咲き始める頃、コスモスもすでに花咲く準備をしています。道場の境内地の花壇では、パンジーやチューリップの球根が除去され、マリーゴールドやベゴニア・サルビアなどの花苗が道場員や練成員の手によって植え付けられました。

宮本先生が管理される菜園では、七月にはジャガイモやカボチャの収穫も始まります。境内地や周辺の草も一斉に伸びてまいりますので、草刈りなどの作業が毎日行われています。数年前から行なっている水田管理の草刈りや除草も欠かすことは出来ません。練成会開催の合間を縫って、御殿場まで出かけて草と格闘しています。手をかけて、あるべきものをあるべき所にあらしめる時、地上天国を表す神の愛と神の子の使命を実感いたします。水田に入って、最初のうちはヒエとイネとの区別がつかずにみんな苦労しますが、ヒエを除草しなければイネの豊作を得ることは出来ないので、腰の痛さに我慢しながら頑張って手をかけるのです。ご飯を食する時、農家の方達の苦労を実感し、米の価値観が変わるように、自然と共生しながら多くのことを学ぶことが出来ます。

カブト虫を飼育して、昨年は更にたくさんの幼虫が育ちました。道場からつがいのカブト虫を持ち帰った子供から、たくさんの幼虫が育っている写真を見せてもらいました。幼虫は落ち葉やチップを食して良質の土に還元いたします。苗ものを育てる最適の土となっており、道場では朝顔の苗を育てるのに、ポットにこの土を入れて種を蒔いています。

素晴らしい大自然に恵まれた利点を活かし、植樹や間伐作業などを体験しながら、人間は自然の一部であることの自覚を更に深め、河口湖練成道場発展に努めてまいります。道場員一同、道場を浄め尽くして、各種練成会へ皆様のお越しを心からお待ち申し上げます。


---------------------------------------------------------------------------

随 想

神の子に病気は無い

本部講師 宮本 十郎

 

先月の無量長寿練成会に参加しておられた平井千枝子さんは最終日の感想発表の時、次のように言われました。

わたしの入信当時、谷口雅春先生が「人間は神の子であるから病気は無いのですよ」と申された。そのことを単純に信じて来ましたところ、今日まで病気らしいのをしないで来ました。今九十二歳ですと…。

これを聞いたとき、その信仰の素朴さ清らかさに深い感動をおぼえました。

 そして道元禅師の

「発心正しからざれば万業空しくほどこす」

というコトバが頭をよぎりました。