河口湖だより




12月号
【すべては神において一体】

 富士山の紅葉も麓の樹海まで降りて、天上山公園も赤く染まってまいりました。道場境内地の花壇には、色とりどりのパンジーの花苗が短期練成会の献労で植えられ、花の間にはチューリップの球根が植えられまして、来春が楽しみでございます。
 神奈川県相模湖湖畔の山林では、NPO法人管轄の下で東京第一教区の相愛会の皆様が、自然環境保全の一環として、間伐などの管理作業を行って居られます。私も一度参加した折りに法人の方から、山林遊歩道を造って欲しいとの依頼を受けました。河口湖道場の休日に有志を募ってその山に行き、道作りを行いました。急な斜面を蛇行しながら約四〇〇メートルの道のりは、階段をつけたりしながら難関を極めましたが、先月二十九日既存する赤道林道に接続することが出来ました。九州の長崎県から練成参加の目的で、前日より来ていた青年も、この道作りに参加して初めての作業に戸惑いながらも、貫通に感動した様子で、初対面の道場員とも親しく打ち解け合って、笑顔で話し合っていました。生長の家も全く初めての青年が、悩みを抱えて遠く長崎県から遙々やって来て練成会を受けるだけでも勇気もいるでしょうに、道作りをしてから、翌日からの練成受講は、大きな成果があったことを確信いたします。

 現代の青年に多く見られる引き籠もりなどの現象は、自分一人の世界に籠もって、テレビや携帯などの文化生活の中から生まれることが少なくありません。人と同じ険しい道を助け合って共に歩く。献労など、一つの目的に向かって、流汗悟道、無我献身で挺身する時、自他一体の愛の心が生まれます。すべては神において一体という自覚こそ、あらゆる問題解決の鍵となるのです。この自覚で自然とも共生していくことが、現代の人間に求められることではないでしょうか。

 素晴らしい大自然の中で開催される富士河口湖練成会は、自然と共に生命萌え立つ練成会です。道場員一同、皆様方のご参加を道場を浄め尽くして心からお待ち申し上げます。

平成23年12月